一滴一滴が柿
一般的に酢を造る過程で用いられる「水」を一滴も使わないことが当社の柿酢の一番のこだわりです。
当社の柿酢は柿だけで造られた、まさに「一滴一滴が柿」 の果実酢となります。
水を使わずにお酢を造るには高い技術を要しますが、代々受け継いできた伝統的な発酵法と、最新の技術を組み合わせた当社の独自技術で、柿100%の柿酢造りが実現しました。
素材へのこだわり
原料の柿にもこだわって、全て和歌山県の「平たねなし柿(渋柿)」のみを使っております。
和歌山県は柿の生産量日本一であり、その中でも当社が位置する紀北地域で生産される柿は高品質で評判が良いものとなります。
当社では、その地元産の柿の使用にこだわり続けております。
毎年10月下旬〜11月上旬にかけて収穫、集荷を行い柿酢造りの準備を行います。
紀北地域は温暖な和歌山では珍しく、昼夜の寒暖差が大きい地域です。
柿が成熟する夏から秋にかけての昼夜の寒暖差は10℃にもなります。昼夜の温度差により熟度が左右される柿にとって、紀北地域は高品質な柿を育てるのに適した地域なのです。
2年以上の熟成を要する柿酢の製造工程
柿を丸ごと破砕し、タンク中で酵母菌によるアルコール発酵を行います。
発酵中は油断大敵で目を離すことができません。アルコール発酵中に、タンクに耳をつけるとブクッブクッと音がして酵母が順調に元気良く働いてくれている様子を聞くことができます。この音を聞くためには、決して手間を惜しんではいけません。1~2カ月経過すると、アルコール発酵を行っている蔵内に柿ワインの良い香りがします。
アルコール発酵が終了したら、出来上がった柿ワインを搾る工程が始まります。
このときの搾り粕は、廃棄するのではなく柿畑に肥料として活用しております。このように搾り粕を肥料としてまくことで、翌年おいしい柿が実ります。
搾った柿ワインは、酢酸菌により酢酸発酵を行います。発酵槽の柿ワイン表面一面にチリメン状の酢酸菌が繁殖し、順調に酢酸発酵が行われているのかを随時確認します。
琥珀色を生み出す「発酵・熟成方法」
ミヨノハナの柿酢は「静置発酵法」という昔ながらの方法で製造しております。
また、熟成期間も2年以上と定め、時間をかけてじっくりと熟成させておりますので、カドが取れたまろやかな酸味、深みのある風味に仕上がります。
熟成期間中は、創業当時から引き継がれる知識と経験・最新の技術と品質管理における数値を参考に、職人が原材料の柿や菌の活動具合に合わせ最適な熟成方法をとっております。
そのため、最適な熟成を行ったミヨノハナの柿酢は透き通った琥珀色をしており、雑味がありません。すべての工程において大変な手間がかかっておりますが、すべては「おいしい柿酢」を造るためであり、そのためにかかる手間は一切惜んでおりません。